技術情報
カラーラインセンサカメラについて
1.エリアカメラとラインカメラ
一般的に「カメラ」といった場合には、エリアカメラの事をさします。
エリアカメラはフィルムカメラやデジタルカメラと同じ様に、対象を面(エリア)でとらえます。
移動する対象をエリアカメラで撮像すると、画像は流れたり、ブレたりしてしまう為、工業用に使用するときにはシャッター時間を短くしたり、ストロボ照明を使ったりして鮮明な画像をとらえる工夫をしています。
エリアカメラが面で撮像するのに比べてラインカメラは線(ライン)で対象を撮像します。この為、エリアカメラの事を2次元カメラ、ラインカメラの事を1次元カメラと言う人もいます。
一般の人がラインカメラと言う言葉を聞くことはほとんどありませんが、工業用では良く使われています。
移動する対象、とくに高速で移動する場合にエリアカメラではいろいろな工夫が必要ですが、ラインカメラでは対象が動くことによって画像としてとらえることが出来ます。
また非常に早く動作させることが出来る為、例えば1秒間に1m移動する対象を0.1mm毎に撮像することもできます。
2.カラーカメラ
私たちは色によってさまざまな情報を出したり受けたりしています。
しかし、日常なにげなく行っている色の認識も、カメラなどで行おうとすると必ずしも簡単ではありません。
カメラなどで色を認識する場合、一般的には光の3原色である赤、緑、青に分解してその強さを求める方法が使われます。人の目も赤、緑、青に感じる細胞があって色を見分けています。
3.光と色について
光は電波やX線と同じ電磁波の一種です。テレビ放送で使われる電波は波長が数メートルから数十センチメートルの電磁波です。人の目が感じることの出来る「可視光線」は、電磁波の中でも波長がおよそ380~780nm(ナノメートル=10-9m=100万分の1ミリメートル)の範囲のものです。
太陽の光をプリズムに通して見える虹の様な光の帯が可視光線の範囲です。
波長の長い方が「赤」に、短いほうが「紫」に見えます。さらに波長が長くなると「赤外線」、短くなると「紫外線」となって人の目には見えません。